母を亡くした12歳の少女ジョージーが、叔父と住んでいると保健局に偽って、母と過ごした家に 1人で暮らすなか、突然尋ねてきた会った記憶もない父親との関係。
2人の互いに不器用な振舞いが、次第に愛おしくなる作品。そして、正しさだけでは扱うことの難しいそれぞれが抱える事情や、所謂、子供を見守る周囲の人間という存在を、コミカルな演出の不思議な作用で人間の生々しさを絶妙なバランスで描いた作品で、じわじわくる。
後半、心が揺さぶられ続けた少女と父親のやりとり踏まえて作品を振り返ると、前半、ややどう捉えていいかわからない少女に戸惑った自分が、いかに杓子定規で正しい振舞いというものから物事を見ているかを、実感させられる。
I need someone...
新千歳→羽田の上空で。
ラインナップの中から、短い作品かつ未見で惹かれた作品を、と思って選択。
そもそも知らなかった作品だけど、とっても良作でした。
