見ていて本当に辛くなる映画だ。監督もアカデミー賞で言っているが本当はこんなドキュメンタリーは作りたくなかっただろう。
でも、残さなくてはならない。その思いに駆られて撮り続けた貴重なドキュメンタリー。
この映画がアカデミー賞を取った理由は監督が何より命をかけて撮っているからだろう。よく生きていたと思う。
妊婦や幼児までが犠牲となるところを撮っている。この映像をロシアはフェイクというのだから頭がおかしい。人間じゃない。
静かに話す監督のナレーションも逆に説得力がある。
戦争は爆発から始まらない。静寂から始まるという言葉も真をついていそうだ。
マリウポリの20日間というのはウクライナ人にとって絶望の20日間と言っていいと思う。
世界中でこの映画を見るべき国民は何よりロシア国民だ。自分たちがどんな過ちを犯しているのか知るべきだ。見ても多分この映画はフェイクだと言うだろうけど。
いつになったら人間は戦争をやめるのか。