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夜明けのすべてのcanaのレビュー・感想・評価

夜明けのすべて(2024年製作の映画)
4.2
静かでじんわり温かくなるやさしい映画。

大好きなカムカムエヴリバディの上白石萌音と松村北斗が再共演してくれたのうれしい〜
栗田科学の社長の三石研と久保田磨希も、渋川清彦も藤間爽子もりょうもみんな素敵だった!

原作未読且つ予告もあまり見ないで行ったので、てっきりカムカムから転生して恋愛関係になるのかなと勘違いしていた。反省。
なぜ人は症状にしろ関係性にしろ名前をつけようとしてしまうのか。。
恋愛でも友情でもないけど、お互いの弱いところを理解してフォローし合える同僚の関係性がとっても良かった…!

みんな毎月なんとか乗り越えているけど、PMSの人とかは実はものすごく多いと思う。
あそこまでの症状ではないけど私も命の母ホワイトに助けてもらうときもある…
PMSやパニック障害に限らず、心や体に少なからず弱い部分を抱えてる人はたくさんいて、それ自体はどうしようもなくても、せめてそんなときに自然に手を差し伸べられる人間でありたいし、そういう環境をつくりたいと思った。
社内に貼ってある『人にやさしく、自分にもやさしく』のスローガンが体現されている栗田科学みたいな職場がもっと増えたらいいのに。
それが当たり前になると、会社の良いところを聞かれても、もはや敢えてそのことは出ないもんなんだな…ということにもハッとさせられました。


夜に輝く星や、自転車で走り抜けたときの風、あったかいお茶の味、手袋や足湯のあたたかさなど、決して感傷的になりすぎない五感に訴えかけてくる丁寧な描写に癒された。
(ただ市子でもそうだったけど映画で自転車シーンがあると事故るのではないかと不安になってしまうのをなんとかしたい…笑)

エンドロールで流れる日常を眺めていたらなぜだか涙が出ました。

帰りに原作を買った!
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