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ある男のcanaのレビュー・感想・評価

ある男(2022年製作の映画)
3.8
やっと観られた!
予告を観てどんな話なのかいろいろ想像していたけど、全体的に東野圭吾っぽい感じの人間ドラマ×ミステリーっぽい内容でした。
最後はゾクっとした…

安藤サクラ・窪田正孝・妻夫木聡の3人とも素晴らしかったです。
窪田くんのボクシング姿を見るのは初めてではありませんが、いつ見てもすごい!
でも木も避けてほしかったよ…泣
ただ、本作は柄本明が圧倒的過ぎました。全てを喰っていました笑

自分のルーツにコンプレックスのある妻夫木聡演じる城戸が、捕まっている柄本明演じる小見浦に対しては無意識にラベリングして接したことによって、そこを突かれるシーンがすごかった。

ルーツやファミリーヒストリーと言えば聞こえはいいけど、実はすごく根深い。
そしてそのラベリングの主たるものとして〝戸籍〟というものに人が如何に重きを置いているのかということを実感させられた。
先日偶然、大川隆法の息子・林眞須美の息子・家族間連続殺人犯の息子が3人がYouTubeで対談しているのを見たけど、全員壮絶すぎる人生を送っていて絶句してしまった。
今でも部屋を借りることさえ難しいらしい。

でもいざ目の前でその人と対面したとき、自分は純粋にその人自身のことだけを見ることができるだろうか…といろいろ考えてしまった。


思い出した映画
「それでも、生きてゆく」
「市子」
「そして、父になる」
「祈りの幕が下りる時」
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