cinemakinori

SISU/シス 不死身の男のcinemakinoriのレビュー・感想・評価

SISU/シス 不死身の男(2022年製作の映画)
3.6


“死なないのではなく、死ぬことを拒否してるだけ”








舐めてた相手が実はヤバい系映画のフィンランド版。



こりゃ〜もうめちゃくちゃw
いい意味で。
完全にアニメの世界!
だが、その振り切り方が逆に良い。

ストーリーや時代考証、辻褄やらご都合主義なんっつーもんを気にしたらアウト!


“ツルハシ”一本背中に背負って、敵軍(ナチス設定だがそんな事もどうでも良いヤツ)をバッタバッタと倒して行く様はもはや【Fortnite】

掘り当てた金塊を換金しに行くだけの片道ロードムービーをベースに、道中血みどろズタボロ瀕死の連発それでも前へGO!の執念は【マッドマックス〜怒りのデスロード】

特殊部隊上がりの退役軍人のコンバットサバイバル戦術っぷりは【ランボー】

復讐の執念だけが生命力の源、ひたすらに大自然の荒野をバトルフィールドにして進み続ける男の姿は【レヴェナント】や【グラディエーター】或いは【R R R】

脳ミソぶっ飛び、手足飛び散り、コンバットナイフ脳天貫通!グロさ満点のキルシーンや自虐荒治療シーン等々、チャプター毎にめくっていく演出構成はもはやタランティーノ作品【ジャンゴ】や【イングロリアスバスターズ】辺りを彷彿。




言ってみりゃ、様々なハリウッドアクション物の寄せ集めみたいなものなのだが、この作品の良いところは、ストーリーだとかメッセージ性だとか、映画としてのカタルシスやらなんやらみたいなものを、実に潔く取っ払ってしまっているところ。
単純に爺さんの無双っぷりを1時間半堪能するだけに絞り切ってるから素敵過ぎる♡


馬ごと地雷で爆破されようが、撃たれようが、火炙り状態だろうが、川に沈んでしまおうが、首吊りにされようが、果ては飛行機ごと地面に墜落してしまおうが、、、、



“僕は死にましぇ〜〜〜ん”



↑古っ↑







何れにせよ、タランティーノみに溢れているので、同監督作品が好きな人はまぁまぁ楽しめるんじゃないかな。
ただ、タランティーノと大きく違うのは、会話劇的なシーンはゼロだし、何なら殆どセリフもないので、そのあたりは期待しない方が良いかと。






因みに


“犬も死にましぇ〜〜ーん”
cinemakinori

cinemakinori