くわまんG

続・男はつらいよのくわまんGのレビュー・感想・評価

続・男はつらいよ(1969年製作の映画)
4.0
あらすじ:孝行したい時に親はなしなんて言うから、親孝行しときなよ。

生き別れた母親を探してたら、恩師が助けてくれたんだけど、その娘さんがこれまた別嬪さんで…というお話。

自分の味わった悲劇が教え子に起きぬよう、これだけは伝えねば。その願いにも近いアドバイスが裏目に出たかと思いきや、遺った生者を幸せに導いていた、という結びが綺麗かつ感動的。

ただ、今回のヒロインは思わせぶりが過ぎててちょっぴり酷い。天然で男をパシらせる女、残酷だ。恥ずかしい思い出が甦ってきた。

寅さん親子間の闇には一切触れず、歪ながら微笑ましい再生を見せて終幕。観客の共感を得た上に、清涼感だけを残して終わるもんだから、もう既に寅さんが恋しくて仕方ない。

にしても、昭和の女性はなんと男に甘いんだろう。男は仕事だけしてりゃ威張っててよかったんだから、楽なものだ。この世代が、ハラスメントを理解できなくて苦しむのも分かる気がする。