フランスの田舎町で起きた若い女性の焼殺事件の捜査を描いた刑事モノ。
正直もっと猟期的な映画かと思ってたけど、蓋を開けてみれば非常に手堅い作品でこれはこれでいいなーと。
描写がけっこう地味で泥臭い感じ。犯罪捜査におけるストレス(!)な部分のシーンをあまり省略せず描いていく序盤がちょっといいです。
あとは犯罪という現場における男女の絶対的な格差という「現実」についてもちょっと考えさせられたり。題材に対してもかなり真摯な作品なのではないでしょうか。「自転車」によって全体の構成も整えてあってよきかな。人間の暗部……とまでは自分は言い切れないけど、ドロドロしたナマの部分と触れ合わないといけない刑事の仕事はたいへんです……。
突出した部分があるかと言われるとそうでもない気はするのですが、悪くない犯罪ドラマだと思いました。