針

名探偵コナン 異次元の狙撃手(スナイパー)の針のレビュー・感想・評価

3.0
2024年もコナンのシーズンがやってきたということで去年見切れなかったやつを配信で。
劇場版第18作。東京スカイツリーならぬ、ベルツリータワーの観覧中に謎の狙撃事件に巻き込まれたコナンたち。そこから連続殺人事件の幕が上がる――。

こちらは2014年の映画。ざっと見た感じコンセプトは2つあって、ひとつは2012年に完成した東京スカイツリーを中心に、その近辺を舞台にした映画を作ろうということ。もうひとつはそのすべての事件をビルディング間での狙撃事件として構成しようということ。

映画としては正直微妙でした。全体的にどうしても厚みが足りなくて、途中がちょっと間延びしてる感じがします。あとは最後の絵解きが、とても美しいけどさすがに現実的じゃなさすぎると思う……。事件も舞台も派手なわりにはなぜか特別感があまりないような……。

中東帰りの米兵が帰還後に事件を引き起こすという設定は現代アメリカ暗部映画みたいでちょっと新鮮。と同時に、相手が本職の軍人だとさすがにガチすぎてまともな戦いは成立しないよなぁとも……。アクションは例によってすごくて、ほとばしる閃光がまるでドラゴンボールの戦闘シーンみたいでした。

おそらく公開当時にはラストのあの趣向が面白かったんでしょうけど、今だとサプライズ性がない分、普通に予定調和に見えてしまうのがちょっとかなしい……。
この映画の主人公はまぁ東京スカイツリーでしょうかねー。
針