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PERFECT DAYSのkalindaのレビュー・感想・評価

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)
4.9
なんて心地良いんやろ…

鑑賞後のなんとも言えない心地良さ
優しい何かに包まれているような…
それでいてスーッと清らかな感覚
今だに余韻が残っている

木漏れ日

冒頭数秒の映像に心が奪われた
自分もよく見上げる、好きな光景
そしてその度にほんの少し
気持ちも上向きになる
日本語の美しさ、日本にしか無い表現
以前この言葉を調べた時に知り嬉しくなった


前半は平山さん(役所広司)の暮らしを
覗き見しているような感覚
“間“ “余白“ “ゆったりとした時間“
台詞もほぼあれへん

せやけど
それが不思議と心地良い…
平山さん行きつけの
飲み屋さんのお兄さん(甲本雅裕)
「おかえり!お疲れさーん!」
「おやすみ!グッナイ!」
なんでもない日常かもしれへんけど
ここ数年の世の中は
当たり前が当たり前じゃなかったから
いつもの風景が余計に愛おしい


ストーリーが動き出してからは
平山さんの人となりが伝わってくる

様々な世界があり
異なる世界もあるのも事実やけど
私は人に対してもフラットでいたいな

平山さんなのか役所さんなのか
人としてのカッコ良さ
男性としての色気もあり
カッコいいな…
劇伴もかなり良い


大きな事件や事柄は起こらへんけど
私はとても好きやな

自分も含め日々時間に追われてしまいがち…
なんだかとても良い時間の過ごし方を
平山さんに教えていただいたような、
そんな作品でしたね


いつもの日常が幸せということ

今年最後の1本
素晴らしい作品に出会えました
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