Rena

PERFECT DAYSのRenaのレビュー・感想・評価

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)
4.8
夕飯を食べに立ち寄る行きつけの居酒屋、いいですね。店主の甲本さんに「 お・つ・か・れ・さん!」って、あの独特な感じで言われたら元気になるし、なんだか安心する(笑)

自分の居場所
心地よいペース
好きなものに好きなこと

いろいろあってやっと
掴むことが出来たんだよね

彼がちょっと微笑むと
こちらもなんだか嬉しくなり

彼が涙を流すと
こちらも自然と涙が溢れ

怒ったり戸惑ったり焦ったりすると、こちらも彼と同じ様な気持ちになる。

海外にも魅力的な俳優はいるけれど、日本には、掛け替えのないほど素敵な、役所広司という素晴らしい役者がいる。

役所さんが演じた平山という男の日常は、とても優しく丁寧で、心に寄り添うように すっと入ってくる。何げない日々を描いていましたが、見ていて全然飽きないし、ずっと眺めていたいと思いました。

上映終了後、カーキの革靴におしゃれなハットを身に付けた 平山と同年代くらい? と思われる男性が目の前を歩かれていたのですが、始めは、めちゃくちゃセンスいい! と思ってつい見つめてしまったのですが、物凄く鼻をすすっていらっしゃいました(笑)
その姿に思わず共感と親近感を感じ、

「うんうん。私も涙をこらえるの大変だったけれど、いい映画だったよね!」

と微笑みながら、心の中で声をかけました。

日本を舞台に素晴らしい作品を手がけてくれたヴィム・ヴェンダース監督に、心からの敬意と感謝を。
そして、役所広司さん。
あなたは世界に誇れる日本の至宝です。
今さらですが、大変感服いたしました。
Rena

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