題名に惹かれたこと、いつも行っている劇場で上映していたことで、急遽仕事終わりに鑑賞しました。
ポスターなどからも想像できるように一つの事件がある家族に起こって、その真実を巡って法定で争われるという内容ですが、さて、真実が最後には明らかになるかと言えば、そうではなく、結局は闇の中です。
そもそも「真実」とは何かということを淡々と観るものに問いかけていくストーリーは、安易に結末を用意しない点も含めて素晴らしいと感じました。
夫婦の真実、親子の真実、両親の真実、男と女の真実、法定での真実、愛の真実、正義の真実…
多岐に渡って問いかけられ、ゆっくり進んでいく物語の中で観るものにそれぞれの真実について考えさせ、そしてその行方については映画の中で導かれるべき答えなどない。ある意味、観客に放り投げてる演出と言えますが、それは計算されたものだと感じました。
真実がどうであれ決意を持って選ばなければならないというようなことが劇中に語られていましたが、考えてみれば、世の中、本当に真実などどこにあるのかわからないことばかりで、様々な情報の中で、僕たちは意識的に、あるいは無意識的にその情報を取捨選択して日々を送っているのだなと考えました。
スッキリしない結末にマイナス0.1ポイントしましたが、思っていたよりも食い気味にストーリーに引き込まれました。
この作品、ダニエルが一番の主演賞でした✨
