パピヨン

ローマの休日 4K レストア版のパピヨンのレビュー・感想・評価

4.5
過去にスクリーンは勿論、テレビ放映でも幾度となく観てきたけど「70周年」と云うことで、2024年のスクリーン初詣はこれに決めていました。
日本公開は敗戦間もない「1954年」だそうで、当時多くの国民がこの夢のような世界観に包まれたことでしょう。この完成度の高い脚本、演出、衣装、キャスティングで、現在も尚越えることのできない金字塔となってますね。
ウィリアム·ワイラー監督は、「大いなる西部」や「ベン·ハー」の様な大掛かりな大作から、「噂の二人」や「おしゃれ泥棒」の様なものまで“多重監督”ですかね。
某国の王位継承者、アン王女(オードリー・ヘップバー)は、タイトな公務スケジュールに追い詰められ、滞在先の城を脱走し夜のローマに自身を解き放ちます。そしてアメリカ人新聞記者のジョー(グレゴリー・ペック)と、互いの正体に目を背けたまま一世一代の恋をするのです。そんな二人をスペイン広場や、トレヴィの泉や真実の口や、祈りの壁等の観光地が見守っていました。
エンディングでの、王女として新聞記者として向き合う会見場では、アンとジョーは目と目で、息づかいで互いを理解し互いの恋心を確信し、心の奥深くに大切に仕舞い込むことにするのです。互いに振り向かず歩み出すのです。
相変わらず劇場中が心地好い溜め息に包まれておりました。end
パピヨン

パピヨン