勝ったのは農民だ

男はつらいよ 知床慕情の勝ったのは農民だのネタバレレビュー・内容・結末

男はつらいよ 知床慕情(1987年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

【三船敏郎さんがゲスト出演しているので観ました。】

今作の劇中で三船敏郎さんは頑固者の牛の獣医を演じてます。🐄

『七人の侍』が好きで、“勝ったのは農民だ“という名前をここで使わせていただいている自分にとって、

(酪農と農業の若干の違いはありますが、)

『七人の侍』同様に、農家って存在👩‍🌾🐄を守ろうとする役を演じていたのがサプライズでした。😄

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【アリとキリギリス】

この『男はつらいよ』シリーズは、基本的にニュー・シネマの時代の映画だと思っています。🎬

サラリーマンの観客にとっては、👨‍💻寅さんみたいな自由に全国を旅する生活に憧れるのかもしれませんが、

最終的には寅さんもヤクザであるために女性にフラれて、

「やっぱり、真面目に働き続けるのが一番だな」😅

って結論に至る話を毎作品で描いていると思います。


そのシリーズ通してのテーマ“アリとキリギリス“🐜の話を劇中でさくらさん🌸が話しています。

今作の寅さんはくるまやの跡取りとして頑張ろうとしますが、案の定長続きしません。
やっぱり、ずっとヤクザとして生きてきた人間がいきなり団子屋に転職する🍡のって難しいと思いますね…。☹️

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【今回の寅さんはいつになく、良い人に思えました。】

ただし、今回の寅さんは自分の今まで観てきた6作品の中ではかなり良い人として描かれている印象を受けました。

訪れた北海道でもみんなからすぐに慕われたり、頑固な上野順吉(演:三船敏郎)も寅さんには心を開いていましたしね…。

それから、おいちゃんが入院したことを知って、すぐにお見舞いに行っていました。🏥
おいちゃんも喜んでいました。😄
そのお見舞いに行くこと自体はえらいんですが、イッセー尾形さん演じるお医者さんはえらい迷惑を被りました…。😅👨🏻‍⚕️

とはいえ、基本的には寅さんが善人っぽく描かれています。

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【今回のマドンナは竹下景子さんです。】

今回のマドンナは竹下景子さんで、その上野順吉の娘:りん子さんを演じています。

りん子さんは「地元のアイドル的な存在だったけど、東京に嫁に行ったけど離婚して北海道に帰ってきた」ってキャラクター設定です。💔


その設定が実際に高橋ジョージさんと別れた三船敏郎さんの娘:三船美佳さんを想起してしまいました。🤔💭

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【基本的に山田洋次監督は北海道が好きなんだと思います。】🌊

今作は特に『幸福の黄色いハンカチ』🟨との共通点が沢山あったと思います。


⑴『幸福の黄色いハンカチ』も高倉健さんが演じているから善人に思われがちですけど、あの映画の主人公も基本的には寅さんと似たような駄目人間なんです。😫

高倉健さんと渥美清さんとの主人公の見た目の違いは大きいです。



⑵あの映画では終盤に、桃井かおりさんが「行かないと一生後悔しますよ。」みたいに高倉健さんにアドバイスをしますけど、

今作の終盤では、寅さんが三船敏郎さんに「言わないと一生後悔するぞ‼️」みたいなアドバイスをします。

高倉健さんや三船敏郎さんのような大スターが“恋愛には不器用な男“を演じるのも共通しています。

あそこの告白のシーンは感動的でした。🥲


⑶それから基本的に山田洋次監督は北海道が好きなんでしょう…。
もちろん『男はつらいよ』シリーズ通して、全国津々浦々の魅力を描いた観光映画としての側面もあります。🗾
特に今回は観てきた他の作品以上に、北海道の風景とかをかなり丁寧に描いていると思いました。
森繁久彌さんの「知床旅情」も劇中でしょっちゅう流れます。🎶

実際に、北海道は海の幸🌊も山の幸⛰も旨い食事が揃っていますし、自然も綺麗だし、広いしロード・ムービーにも向いていると思います。

『幸福の黄色いハンカチ』同様にカニも出てきました。🦀
「ヒッチハイクとその車のトラブル」って要素もあります。🚗


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【🎍来年もよろしくお願いします。🎍】

『男はつらいよ』シリーズは基本的には毎作品3.5点以上のスコアにしていますが、

前述した通り、

・三船敏郎さんの出演
・シリーズ通してのテーマの提示

をしているので、0.2だけ加点します。


これが2020年の最後の映画レビューになると思いますが、
この『男はつらいよ』シリーズはシリーズ50作品目の『おかえり寅さん』だけを観るつもりだったんですが、結局この一年で計6作品観ました。🐯
新作映画ももちろん大事ですけど、やっぱりこのシリーズは観ていてホッとしますね…。😅


最後になりますが、
今年一年ありがとうございました。🌊🌅
2021年もよろしくお願いします。🙇🏻‍♂️