醗酵人間

哀れなるものたちの醗酵人間のレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.0
表面化する正欲に自分が晒される事で、世界を知っていく主人公。実験のように、様々に評価される経験を通して、成長していく。様々な性癖のセックスシーンはさながら人間の内的解剖実験である。行き着いた先に見出すのは、幸せを追求した丸裸の現実主義。

様々な価値観に踊らされず、手段を問わず、自分の幸せに真っ直に応えようとする主人公。その姿は哀れに見えるも、生きる事へ真っ直ぐな姿はかくも美しい。哀れで美しく奇妙な世界観に酔いしれた。側から見れば我々も充分に哀れなるもの。
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