醗酵人間

海獣の子供の醗酵人間のレビュー・感想・評価

海獣の子供(2018年製作の映画)
3.8
彗星の爆撃とデスストランディングが示すのは誕生祭のはじまりだった。生まれるのは新しい宇宙、宇宙の形。美しい映像によって描かれる物語は世界の見え方を改めさせ、自分に新しい宇宙の形をくれる。これはちょっとした神話だ。

アニメとしての表現の挑戦が詰まっている素晴らしい作品だった。原作で、あえて描かなかったシーンにも果敢に挑戦していて、それがもう凄まじい。

ストーリーは原作からかなり簡略化されていて、本筋は射ているものの、ジムとかアングラードのキャラが全然立っていないのは寂しい気がした。
漫画では断片的なセリフや物語の集合体によって、やっと物語をなんとなく理解できるという感じだったから、映画だけ見ても置いてけぼり感を感じてしまうかもしれない。

原作がどうとかではなく、この物語を感じるのに対して、漫画を読んで、映画を観れば完璧。

しかしまあ五十嵐大介さんの作品がアニメ化されるのは、本当に嬉しい事である。
今後他の短編集とか作品も映像化される事祈るばかりだ!
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