オカルトとミステリーの間を行き交う良作。
ポアロシリーズ3作目。『オリエント急行殺人事件』『ナイル殺人事件』と観て来たけど、個人的に2作の評価は微妙。ちょっと違うか。絵は良い。物語も悪くない、トリックとシーケンスがちょっと。。。っていう評価。それでも僕が(ジョン・ウィックを蹴って)映画館に足を運んだのは美しい絵が観たい気分だったから。
物語は「ハロウィーン・パーティ」の映画化。っていうんだけど、これ全く違う話じゃねぇ?すげぇなこんなに改変して怒られないんだ。アガサクリスティのファンは懐が深いのか。
前作・前々作とちがって、ホラー風味がふんだんに。美しい絵はお預けか。。。って言うことも無く、個人的には「ホラー的な美しさ」があり、絵に拘ってるなーっていう印象はそのまま。
エブエブで一気にのし上がったミシェル・ヨーがとてもいい演技をしてくれて、前半から雰囲気を一気に盛り上げてくれます。
それでいて、今回は物語の構造とシーケンスがすごい好みでした。ミステリーに軸足を置きながら、オカルトに揺れる物語はミステリーファンの僕にヒットしました。ネタバレしないけど、ラストもとても良かった。
なんならイマイチだった前2作の評価をちょっと上げちゃいそうな、そんな好きな出来でした。