ザ・クリエイター／創造者のＯASISのネタバレレビュー・内容・結末

純粋なAIと人間の交流、そして戦争に巻き込まれて行くという何回も観たような設定ではあるが、とにかくSFしてたしそこに派手派手な見世物感は無くてナチュラル過ぎて驚いた。

AI自体が日常に溶け込んでいるという設定に説得力をもたせるため、CGの溶け込み具合も凄まじくてもはや境界線は全くわからないレベル。
第9地区やチャッピーの様な、ディストピア感溢れる舞台の中で当たり前のように生活するロボットという風景がナチュラルに描写されているのでそんな世界が好きな自分にはビジュアルだけでも刺さりまくった。
ガジェット、メカも素敵。
軍事基地のノマドもスタイリッシュだし、自分で歩いていく自爆ロボットなんて可愛過ぎ。
そんなデザインを考えてしまうセンスが素晴らし過ぎた。

しかし、規模は大きいのに主人公のパーソナルなドラマ部分が多くて展開はゆったり。
ビジュアルは文句無しに素晴らしいのだが、逆に非日常感が無いくらいに自然過ぎて驚きという部分が欠けていたのではないか。
エモーショナルな部分が後半30分くらいでやっと訪れるだけだし、それまではロードムービー的で起伏に乏しいのが残念だった。