悪は存在しないのもとまちのレビュー・感想・評価

ミニマル。上から下へと水が流れる話に始まり、自然と文明の対立にまでテーマが及んだのかと思えば、最後はやっぱり自己と他者の絶対的な境界を突きつけて終わる。ちょっとは分かりあえたかな〜と見せかけて盛大に裏切るパターンがこの監督は大好き。あのラストもその変則でしかない。グランピング説明会のギスギスっぷりや経営コンサルのヤな奴っぷりなど、人間の厭な部分が出まくった会話劇は流石の面白さ。でもまあ全体的には狙いが露骨過ぎてあんまり好きじゃない。