あつ

DOGMAN ドッグマンのあつのネタバレレビュー・内容・結末

DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

たくさん犬が見られてうれしかった。


犬を自由自在に動かせるダークヒーローという、マーベルやDCにいてもおかしくなさそうなキャラクター。重暗い過去を背負い孤独な環境の中で生きる、鏡前で化粧する強いビジュアルの人物とか嫌でも『JOKER』と比較されるだろうに随分強気だな。

予告の雰囲気からしてエンタメに振ったクセ強ダークヒーロー映画が観られると思ってたけど結構違くてびっくりした。アメコミ映画レベルのとんだ設定だしビジュアル的にも派手だから重暗い過去のトラウマを経て今の自分を見つけた狂人の大暴れエンタメに期待していたのでまさか終始シリアスな悲劇として展開されるだなんて思ってもみなかった。悲劇ってほど内容ないしこれシリアスなテイストで見せられてどう思えばいいんだよ…。

取調べで幼少期から現在に至るまでの経緯を回想で明かしていく構成だからある意味「ドッグマン:オリジン」みたいな内容だけど当然どれも事後だから危機的状況を迎えてもハラハラしないしそもそもオリジンにしては内容薄いしテンポ悪いしで正直どこで心を掴もうとしてたのかよくわからなかった。話の規模感が小さい上に主人公含め小物しか出てこない。

一番楽しみにしていた殺意マシマシホームアローンも予告では上品なクラシックが流れる中で展開されていたけど本編ではただシリアスにもっさりやってて全然アガらなかった。あの展開でアガらないことあんのかよ。

ドラァグクイーンとして舞台に立つシーン。あれってどう思えばいいんだ、結構な長尺でやるけど全然刺さらなくて困った。それまで日陰者だった主人公が表舞台に立って賞賛を受けるシーンだけど舞台を夢見たり歌が好きな描写などのあの歌唱に至るまでの背景を描けてなさすぎてなんも思えなかった。「あぁなんか歌の才能あったんだすげえ口パクだけど」くらいにしか思えない。あれ観客とか同僚の反応的に生歌っていうことなんだよね?よくアレでOK出したな…。
あつ

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