このレビューはネタバレを含みます
公開時期が時期だけに鑑賞を躊躇った作品。災害は大規模過ぎてリアリティに欠けたのでそれ程でもなかったのですが、倒壊した建物に挟まった人の描写等、やはりしんどかったです。
極限状態に追い込まれた人々がパニックに襲われ、徐々に本性が炙り出される様がコミカルさを交えながら、上手く描かれていました。流れからリーダーに祭り上げられて強権を振るう者、救えなかった命からリーダーに陶酔する夫、冷静にそれらの正義に疑問を持つ妻、打算的に振る舞う住民、生存の為に住民と戦う外部の者。その立場になったら、自分はどう振る舞うかと考えさせられました。
ユートビアらしい場所に辿り着いた妻が、コンクリートマンション住民の事を聞かれて答えた「普通の人々」が印象に残りました。