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ピアノ・レッスンのskm818のレビュー・感想・評価

ピアノ・レッスン(1993年製作の映画)
3.8
予告編以上の予備知識はほとんど入れずに見に行ったが、こんな話だったのか。のっけから海岸にピアノ放置とかいかにも野蛮な感じの先住民とか、ちょっとどうなのという感じで、今となってはツッコミどころも多いのだろうが、それをねじ伏せるような凄さ、凄まじさがある。主人公エイダに関わる2人の男はどちらも最低だが、多分この時代の男ってのは概ねこんな感じだったのだろう。例えてみればDV男か買春男かどちらがマシかって話は女にとってはキツすぎる。しかも彼らは個人としてはおそらくそんなに悪人じゃない。彼らなりにエイダを愛してはいるのだろう。表現が間違っているだけで。大人の事情に振り回されてる娘も気の毒なんだよね。全体として印象に残るのは、19世紀のニュージーランドの開拓地における凄まじいまでの野蛮さだ。もうね、何やってんのあんたたちって感じだもんね。
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