おもしろいけど胸がザワザワする。
あの世界でのオリバーの存在は、見方によって普通にも奇異にも感じるけど、変な浮き方をしていないのは、他の登場人物の設定とキャスティングも巧いんだなーと思った。
◇本編に触れます◇
特に、姉のヴェニシアと従兄弟のファーリーが印象的。この二人を配置したことでドラマの視点と深みが俄然増す。それぞれの立場は異なるが、どちらにも共感する。私も二人と同じ結末を辿るかもしれない。
途中で、いや、もっと早い段階でオリバーの危険を察知していたとしても敵わないというか、もう諦めちゃう気がする（誰ともこの気持ちを共有できないし）。で、何に対して？と考えると、オリバーの頭脳より（それなら対抗したくなるかも）執着心。色々な意味でこの強さには敗北する。勝てる気も争う気も起こらない。
ラストは5回以上観たけど、消去法で考えても正解。ガウンを羽織るのも、練り歩くのもダメ。私はあの後、転落が待っているような気がするので、未来との対比としても面白い。11回撮り直したという記事を読んで納得。
あと、ビジュアルについても考えさせられた。フィリックスの華やかさと、存在が消えた後の喪失感は半端ない。でも、バリー・コーガンのInstagramでジェイコブ・エロルディとのツーショットを見ると（好みの問題はあるでしょうけど）、バリー・コーガンの方が断然かっこいいんだから！
