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デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章のfujisanのレビュー・感想・評価

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デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション、通称『デデデデ』。

原作未読のままチャレンジしてきましたが、正直、理解が追いつかないままに終わってしまったパート1(前章)になってしまいました。

原作ファンの評価も高く原作の世界観が忠実に再現された映画になっているようですが、いかんせん原作未見だと理解するまでには至らず。評価は後編を観てからにしたいと思います。



本作、もともと観るつもりはなかったのですが、大島育宙さんがラジオで紹介していたのを聴いて観てみようと思い立った作品。

ちなみに、印象に残ったのは以下のあたりです。
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・浅野いにおさんは緻密な、リアリティのある漫画を書く方
・東京上空に浮かぶ巨大な宇宙船のもと、女子高生のほのぼの日常コメディと、宇宙人に対する日本政府と自衛隊、米軍というリアルな政治描写が同居する世界観
・あのちゃんとYOASOBIの幾田りらさんが声優をやっているが、二人は二年前にオーディションでこの役を勝ち取っており、ミーハーなキャスティングではない
・浅野いにおさん自身が制作に携わっており、完成披露時点ではまだ完成していなかったし、監督自身、ギリギリまで粘ります、と発言されていたこだわりの作品
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ちなみに、以下Youtubeから聴くことができます(7分)
【危険な漫画】もしも原発が東京上空に浮いてたら?3.11後の日本×宇宙人襲来SF×女子高生日常ギャグ【デッドデッドデーモンズデデデデストラクション アニメ 幾田りら/あの/浅野いにお】 - YouTube
https://youtu.be/WwQ10LU3rUI?si=8abJ3BN2P6gojaBR



そんな独特の世界観で完成度の高い映画でしたが、あらためて考えるとこの映画は先にまず原作を読んだ上で『あ、原作のこの部分はこういう感じで映像化されたんだ』 って楽しむ映画なのかな、と思いました。

本作は今回の前章と5月に公開される後章で完結するようなのですが、今回の前章では謎が提起されるだけで何も説明してくれないので、正直、???となったまま終わる感じ。
このあたりも先に原作を読んでおいて、『あ、パート1はここまでなんだ』って観たほうが納得感があるかもしれません。

そういう意味でちょっと気になったのは、観客が大人中心でまばらだったこと。マーケティングとプロモーションが良くないのか、封切週の週末でこれはヤバイのではと思ってしまいました。
この感じ、大人向けなのか子供向けなのかがはっきりしなかった「SAND LAND」を思い出してしまったのですが、後編へ向けてどう調整してくるのか見ものです。



浅野いにおさんの作品の映画化としては、実写で映画化され昨年公開された「零落」もちょっと特殊でありながらリアリティがあって面白い作品でした。(気持ち悪い斎藤工が堪能できる映画でした)

浅野いにおさんの作風は好きで、本作でもドラえもんやサザエさん、エヴァンゲリオンやゲゲゲの鬼太郎などのオマージュや、様々な現代日本の問題のメタファー、さらにシン・ゴジラのようなポリティカルドラマの要素もあり、作風に好き嫌いはあるかもしれませんが、大人でも楽しめる作品だと思います。

が、原作を読んでからこの映画を観るか、後章が5月に公開されてから、一気に観るか、どっちかにしたほうがいいぞ、って昨日の自分に伝えたい気持ちにはなりました。

なんだかんだで、どう終わるのかは興味が湧いたので、多分後編(後章)も観るとは思います!
(今さら原作を読むのが一番中途半端な気がするので・・・😓)
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