パケ猫パケたん

欲望の翼 4Kレストア版のパケ猫パケたんのレビュー・感想・評価

欲望の翼 4Kレストア版(1990年製作の映画)
4.1

『欲望の翼』 4Kレストア (1990)
  🇭🇰香港  95分


●スタッフ

監督 ウォン・カーウァイ
脚本 ウォン・カーウァイ
美術 ウィリアム・チャン
撮影 クリストファー・ドイル
第二撮影 アンドリュー・ラウ


●キャスト

レスリー・チャン (ヨディ)
マギー・チャン  (スー・リーチェン)
カリーナ・ラウ  (ミミ、ルル)
ジャッキー・チュン(サブ)
アンディ・ラウ  (タイド)
トニー・レオン  (スマーク)
レベッカ・パン  (レベッカ)


●ロケーション

🇭🇰香港→🇵🇭フィリピン


●感想など

ウォン・カーウァイ(WKW)の長編2作品目、青春群像劇

舞台は香港、1960年4月16日3時1分前からの設定🇭🇰🕒

イケメン、レスリー・チャンが、マギー・チャンを「1分間の友だちを、しよう」と口説いて、映画📽️は始まる

「1時間の友だち」ってセリフで、オイラ🐱、アレかニャン❓って思うと、案の定、レスリー・チャンがマギー・チャンを食べた😋後の気だるい場面

オイラ🐱、マギー・チャン大好きだからさぁ、妬けてしまうわ😹

時間に拘る所、国際都市🇭🇰香港という場所に拘る所、ウォン・カーウァイは
もう作家性を獲得している

熱帯夜の気だるさ、湿気、夜の雨、光る路面、主演のアップの顔に背後にぼやけて映る人の動き、坂の道の登り降り、警官が佇み、スレンダーな脚の女を捉えて後ろに蠢く、若い男の影等々

今回は、淡いグリーンの色が、画面に射している 熱帯雨林に向かうかの、予兆的な演出

登場人物たちは、恋愛をしたり、すれ違ったり、喧嘩をしたり、単なる背景であったりして、映画📽️で大切な事は、ストーリーだけでは無くて、むしろ、その語り口だと示唆している

若きマギー・チャンは、ここでも変幻自在で、可愛くて、妖艶で、暗い所では幽霊のようで、儚い存在

勝ち気で目がパッチリの、カリーナ・ラウ、まるで若い頃の中島みゆき似じゃん
しかも、泰然熟女な義母、レベッカ・パンたん👩✨と、キャット・ファイトを繰り広げるものだから、美脚過ぎていいよね🐱🎵 ギシアンは無かったけれど💏w

男前たちも、男前で、急にメロドラマ調になる演出や、カーテンの揺れを艶やかに撮る所など、あぁ作家の映画📽️を観ている、WKWの映画📽️を観ていると、至福を感じていく

レスリー・チャンは実母の愛を受けていない、養母はつれない

だから、女にはだらしのないマザコン男で始末に終えない😿

実利的な養母は、中国の暗喩、キッパリと棄てた実母は、イギリスの暗喩なのだろう

そして、時間の存在🕰️

青春には、時間の流れは切実で
香港にも、時間の流れは切実で
コスモポリタンを目指すべきなのだが、
飲み込まれてしまった事実

巨匠の憂いは、現実になる事が多くて


ラストシーンの髮をかき揚げる、トニー・レオンの登場は、次回作『花様年華』(2000)を予告するかの演出、
キューブリックの『時計じかけのオレンジ』(1971)のラストシーンが、『バリー・リンドン』(1975)のそれの様に

走馬灯 緑の森林

巨匠は、先を見据えている



2 🇯🇵日本『月』(2023)→【3🇭🇰香港『欲望の翼』(1990)】→4 🇬🇧イギリス『第3逃亡者』(1937)

KBCシネマ🎦 (聖地枠)
シネマ2

2023ー129ー105