Thorta

悪魔がはらわたでいけにえで私のThortaのレビュー・感想・評価

4.0
スプラッター映画のプロットをショートコントとして切り取り、予測不可能な展開に進む、ジャパニーズ・スプラッター・コメディ! 

 数々のスプラッターの名作を引用したタイトルから観客を厳選し、ぐっと上がったハードルを棒高跳びで飛び越えて来た。
 特殊メイクや特殊効果のクオリティが高い。数々の名作に勝るとも劣らぬ世界観が構築され、飛び散った四肢や頭部の動かし方もこれまた本家顔負けのアイデアが盛り込まれており、恐怖を超えもはやシュール・コメディとなっていく様が面白い。

 たぶん、お話は説明しても意味不明だと思うが、三幕構成を1つ1つ見ていくと良く出来たワンシチュエーションのショートコントだ。笑いの入れ方と伏線が上手く、コメディを逃げではなく本気でやっている姿勢が見えてきた。

 我々が何故スプラッターに魅了され、そこに出てくる悪魔も含めたキャラクター達を愛せるのか。そして何故、我々はその愛しい悪魔を恐れるのか。宇賀耶監督の映画愛がそこに答えを見出してくれた。

 今後、カルト映画となるポテンシャルをぐっと秘めたジャパニーズ・スプラッター希望の星
Thorta

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