御影LIN

サンクスギビングの御影LINのネタバレレビュー・内容・結末

サンクスギビング(2023年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

R18+

久しぶりにスプラッタ系ホラーを見ました。
過去作品のホステル・グリーンインフェルノ視聴済み。
前者は好みで、後者はちょっと苦手のわたくし。
今回のサンクスギビングがどうだったかというと…
けっこう楽しく見ることができました。

映画には関係ないのだけれど、
当日の気分が優れずにあまり…観に行く気分でもなくて。
ただ、もたもたしていると上映が終わってしまうし。
鑑賞料は2200円に値上がりしていて、
もし期待外れだったら怖いなぁという気持ちも正直ある。

そんな状態で観始めましたが、
思いの外エンタメに寄った映画で見やすかったです。
ミスリードがいくつも用意されていて、展開がバンバン変わるのは爽快。
ただ、観終わった後に、「ん…?」と疑問がいくつも浮かんできた。
話がややこしかったので、犯人の動機が弱く感じた、かも知れない。
犯行に至った理由や感情と、行動の残虐性がチグハグなのね。
それはそれでホラーっぽくあるので、強く批判する気持ちもない。

グロそのものはそこまできつくないように思ったけど、
人間が丸焼きにされるシーンの描写が鮮明なので、そこは人を選ぶ。
グリーンインフェルノは神秘性があるけど、これは…やはり苦手。
水に沈めて冷凍庫に貼り付ける、
車で追い詰めてゴミ箱の蓋で胴体切断、
頭をハンマーで割って脳みそを露出させて生配信。
こうして並べてみたら、けっこうグロいのか。

ほっこりシーンもありました。
被害者の飼っていた猫に犯人が餌をあげて撫でる。

身体のでかいガキ大将な男の子が、
身体は小さいけど理知的な男の子にレポートを書かせて、
それはいわゆるイジメの典型描写だけど、
レポートの内容は教師のブログに載っていた文章だったと。
それを自信満々に発表したイジメっ子は赤っ恥をかく。
そこからイジメ返すなど描写はなく、これもまた現代的。

そしてまた女の子のほうが強い。
一緒にいた黒人の男の子は銃を持っていたにも関わらず、
ほとんど役に立っていなかった。
女の子のほうが強い描写の時代はいつまで続くだろう。
嫌いではないけど、不自然だと感じることはある。

こんなに残虐なことが起きていても、
常に世界と繋がっているリスクと隣り合わせ。
古典的要素と、現代的要素を上手く織り交ぜたホラー。
ちょっとの疑問を封じれば、じゅうぶん楽しめると思います。
御影LIN

御影LIN