ベビーパウダー山崎

スライ:スタローンの物語のベビーパウダー山崎のレビュー・感想・評価

スライ:スタローンの物語(2023年製作の映画)
3.0
『ロッキー』も『ランボー』もスタローンの分身。溜め込んだ鬱積はリアルで、そのゴタゴタが「希望」として描かれるのが映画。現実では叶わなかった「愛される」役柄をもう一人の自分にどっぷり投影させている。ようやくデニーロと『コップランド』で共演した際に、アドリブ仕掛けて本気のぶつかり合いを求めるスタローン。熱いというか、変わってる。いまだにアクションで頑張りすぎて身体はボロボロ、映画界の大仁田厚。「映画」に救われたのは間違いないんだろうけど、その成功がどこか寂しげにも見える。映画は酷い日常から目を逸らさせてはくれるが、根本的な問題を解決することは出来ない。