keinoshin

西湖畔に生きるのkeinoshinのレビュー・感想・評価

西湖畔に生きる(2023年製作の映画)
3.0
東京国際映画祭2023、個人的クロージング作品の7作目🎞️

前作『春江水暖』が素晴らしすぎて、ずっと2作目が公開されるのを首を長くして心待ちにしてたら、TIFFで本国よりも先に上映される&グー・シャオガン本人も舞台挨拶に来るということで行ってきました。

三部作の2作目なので、前作で描いた顧家の人たちのその後を描くのかな〜と思ってたら、プロの俳優を起用してマルチ商法という社会問題を描いていて、作風の変化に大変ビックリしました。

前作同様、監督が撮る杭州の街並みは大変美しかったし、マルチにのめり込んで段々壊れていく母親役の人の演技とかもすごかったんだけど、ものすごく自分の気持ちを正直に書くとしたら「これ、グー・シャオガンが撮る必要ある?」かな、と。
もちろん、映画として良い作品だったと思うし、楽しく観たけど、グー・シャオガンの監督作品じゃなかったら果たして平日に休みをとってまで東京国際映画祭に作品観に行ったかなという疑問は残る。(勝手に『春江水暖』みたいな作品を期待してハードルを上げに上げまくった自分のせいであることは重々承知)

最初に三部作を撮るって決めた時点で「2作目はプロの俳優を使って社会問題をテーマに扱うぞ!」って決めてたのか、前作の成功を受けて「次はこういう作品を撮ろう」って方針にしたのかをQ&Aで監督に尋ねようと思ったら、司会の人から「監督への質問はNGです」って言われて質問できなかったので今回の作品の構想はいつ頃できたものなのかはわからず終い。

今回、過剰に期待しすぎてしまった点を反省して、完結作はフラットな気持ちで観に行こうと思います。(気が早い)
それでもやっぱり期待してしまいそうだけど、、、
keinoshin

keinoshin