スワット

ゴールド・ボーイのスワットのレビュー・感想・評価

ゴールド・ボーイ(2023年製作の映画)
4.3
2024年劇場鑑賞31本目
中国人ベストセラー作家紫金陳(ズー・ジンチェン)が2014年に発表した原作「坏小孩」 (悪童たち)を基に製作された本作。
2020年に中国動画配信プラットフォーム「iQIYI」にて12話のドラマシリーズで映像化され、社会現象とも言える大ヒットを記録したとのこと。待ちに待ったとも言える日本版リメイクです。
そんな大作を指揮するのが、『平成ガメラ』三部作や『デスノート』、『学校の怪談』を手掛けた金子修介監督。
岡田将生、江口洋介、北村一輝、黒木華と言ったベテラン陣に、羽村仁成、星乃あんな、前出燿司と新鋭の子役を中心に進められている。

これは個人的上半期ベスト3に入る位に記憶に残る作品になった事は間違い無いです。
原作はノワール物として分類されますが、本作は二転三転する展開に、息つく暇を与えないストーリー。それを上手く日本版として丁寧に作られています。
ロケーションを沖縄とした事も良い方向へ作用していたなぁと感じます。
住んでいない自分からすると、どこか異国感を感じてしまう沖縄県。
そこを舞台にする事で、少し突拍子のない展開や設定に引っ掛かる事が少なく、観続けられました。
後、映像の質感?の様なものですかね。
どこか懐かしい雰囲気、エモい気持ちにさせてくれる映像に切ない気持ちにもなります…
朝陽、夏月、浩の3人が夜の街を歩いている時のショットとか子供の頃に観ていた映画の質感だなぁ…と。
それこそ、『平成ガメラ』の様な2000年代に移り変わる頃の様に感じます。
しかも、こんなエグいストーリーの癖に期間は”夏休み”というのも…
鑑賞側に”ひと夏の思い出”の様な感覚を知らぬ間に植え付けています。
忘れたくても忘れられない物語を見せてもらった様な気がします。

俳優陣ももちろん素晴らしく、星乃あんなさんが個人的イチ押し俳優となりました。
こんな子が同級生にいたら、好きになる事間違いないです…
岡田将生さんはこういう役をずっとしてて下さい。観てて楽しいです^^
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