陳腐な青春映画
正直、もう飽きた。とりあえずヒロインを死なせれば良いと思ってるのが不快。不治の病だから付き合うべきじゃない→彼氏がいると嘘をつく、ヒロインが死んだ後に遺された手紙を読むナレーションベースのシークェンス、実はこうだったんですって振り返る構成。どれもこれも観たことがある、使い古されたやり方。「こうしとけば感動するんだろ」という製作側の舐め腐った思考が見え見え。ヒロイン死なせて、手紙読んで、それらしい音楽で盛り上げる。同じネタ擦り続けるYouTubeshortsみたいなキツさがある。
台詞回しも微妙だった。台詞感がありすぎて、自然じゃない。抜け感もない。ある黄金パターンの構成のために、全てが完璧に計算されているような。その計算がさりげないものなら良いんだけど、あまりにも計算されてます感があった。ストーリーのための台詞になったら終わりだと思う。あくまで台詞は日常の延長になくてはいけない。ベタな台詞ばかりが並べられて、何ひとつ響かなかった。
うーん。『君の膵臓をたべたい』のn番煎じ。キミスイより先に観てたら、感動したと思う。この手の作品を観たことがない人なら感動できると思う。でも、まあ、キミスイで十分だなぁ。正直本作独自の価値はない気がする。
撮り方(カメラワーク)とかBGMとかが台湾映画を感じさせた点は特異的だった。だからなんだということではあるけど。彩度とコントラストが低すぎる気がした。音楽は感動させようという意図が見え見えだったから嫌い。
『ハピネス』っていう映画も公開されるらしい。絶対観ないと心に誓った。
映像0.7,音声0.5,ストーリー0.4,俳優0.8,その他0.1