田島大学さんの映画レビュー・感想・評価

田島大学

田島大学

劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦(2024年製作の映画)

3.9

最高の一言。

いつもの烏野はデュースを繰り返すデッドヒートを演じるが、今回は相当呆気なく終わった。それは試合をする当人達も同じで、それだけ試合に熱中していた、ということなのだろう。「もう1回が無い試
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.1

温かな助け合いのお話。

まず物語への導入が完璧。
物語世界を説明するために全てのショットが過不足なく機能しているという印象。藤沢が何かしらの病気を患っていることを序盤のシーンで視覚的に示し、その後P
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瞳をとじて(2023年製作の映画)

3.5

私は未だ、瞼をとじて。

『瞳をとじて』とはそういうことなのか、と。ラストのタイトル回収が素晴らしかった。

木々が芽吹き、寄せ波と引き波が交互に繰り返し、ほのかな香りと、爽やかな風が吹く。地球が呼吸
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ホーム・アローン2(1992年製作の映画)

3.4

ホームアローンの一卵性双生児。

前作に引き続き本作を鑑賞した。ストーリーの大枠は前作と同様。類似シーンが多数。舞台が変わっただけ。

セットも色調も、音楽の入れ方や質感も、効果的に建物の外観やズーム
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ホーム・アローン(1990年製作の映画)

4.1

天才ケビンの大戦争

ダドリー家を彷彿とさせる嫌な家族と、不憫な少年ケビン。家にひとりぼっちになってしまった彼が、空き巣との世紀の攻防を繰り広げる。

一切の過不足ないストーリーと描写。ストーリー展開
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映画 オッドタクシー イン・ザ・ウッズ(2022年製作の映画)

-

オッドタクシーのダイジェスト+‪α

12/24に各登場人物にインタビューをして、事件を振り返っていくというやり方は良かった。後半は完全にただのダイジェストになってたから、やっつけ仕事感は否めなかった
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素晴らしきかな、人生(2016年製作の映画)

3.2

「死」と「時間」と「愛」が具現化し、精神を病んだハワードを立ち直らせる話。

これが、ファンタジーではなくしっかりと演じられたものとして描かれた点は良かった。設定として面白いなと感じられた。

ただ、
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プラダを着た悪魔(2006年製作の映画)

4.2

パワハラとモラハラの温床の中で哀れな子鹿が少しずつ自立していく物語。

アンドレアは、純朴さを失い、仕事のできる人間に変容していく中で、既成の人間関係に亀裂が入っていく。しかしこれが現実なのである。仕
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ホリデイ(2006年製作の映画)

3.3

恋に破れた2人の決別と再生の物語

いちばん感動したのはアボットの祝賀会。老人になると、挑戦を諦めてしまう。物事への諦めが人を老化させると言える。アボットも歩くことを諦めていたし、人が集まらないという
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ストップ・メイキング・センス 4Kレストア(1984年製作の映画)

-

数奇な音楽体験

前情報なしで映画館に行く癖が、私を本作に巡り合わせたのだと思うと、そんなに悪い気はしない。TalkingHeadsを映画館で初めて知る人なんてなかなか居ないよね笑

無知はその価値を
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恋愛適齢期(2003年製作の映画)

3.8

恋愛適齢期を過ぎた2人による青い恋愛模様

ハリーとエリカが2人で海辺を歩くシーンとか、夜中に別々の部屋でチャットをするシーンとか、最高に青い。2人の関係性が徐々に変化し、まるで青春時代を取り戻したか
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マイ・インターン(2015年製作の映画)

4.2

映画の教科書、人生の教科書。

映像も音声も衣装も小道具も美術も、どれも素晴らしいものであったが(特に紳士の道具には私自身が感化された)、私が特に感動したのはそのストーリーであるため、ここではその点に
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女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

3.6

温和で親切なアビゲイルが狡猾で利己的な人間に変わっていく物語。

アン女王に気に入られたいサラとアビゲイルのドロドロとした人間模様が見事に表現されていた。万人の万人に対する闘争。それは王宮における権力
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

3.0

ベラと彼女に振り回されるものたち

世界観が独特。19世紀なのかなぁ。実際にある町並みとは思えないから、全てセットを組んだのだろうか。映像自体も、かなり尖った撮り方がなされ、不思議な感じが強まる。ジャ
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ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)

3.0

戦争とコメディとヒューマンドラマの狭間

原作未読&前情報なしでの鑑賞。だが、能動的観客を必要としない、一方的に与えられる構成だったため、容易に理解できる内容だった。しかしそれは逆に、考察とか推理とか
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窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)

4.4

暗い時代を照らすトットちゃんの日常

原作を読んだことがなかったため、ほとんど前情報なしでの鑑賞。予告編を観た限り薄っぺらい友情物語なのかと、あまり期待せずに観に行ったが、結果的にここ1年で最も心に響
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VORTEX ヴォルテックス(2021年製作の映画)

3.7

人生の讃歌。

妻は認知症、夫は心臓病。観客はそんな老夫婦の人生の暮れに立ち会い、彼らの暮らしを見守る。

まず、家の美術を担当した方に賛辞を送りたい。なんだろう、この圧倒的なまでの祖父母宅感は。この
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あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。(2023年製作の映画)

2.4

超ありきたり戦争映画。

現代人がタイムスリップすることで戦争を新たな切り口から描こうとしたが、結局戦時中にも存在したであろう反戦描写に留まり、タイムスリップの意味があまり感じられなかった。「なんのた
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

3.7

あるトイレ清掃員の、平凡で完璧な日常。

極端なまでにセリフを排し、無口な役所広司の生きる世界をまざまざと魅せる。この世には、色々な世界がある。普段生活している中でたまに思う、「この人にも人生があるの
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レニングラード・カウボーイズ、モーゼに会う(1994年製作の映画)

3.0

奇天烈バンドの大冒険2

今回は、メンバーが少し感情を持つようになり、実写版ミニオンズではなくなった。ウラジミールさん、恐ろしい男。

ウラジミールがモーゼに転生し、靴の尖りがなくなる。どういう因果な
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ワンス・アポン・ア・スタジオ 100年の思い出(2023年製作の映画)

-

This is Disney.

アニメからアニメーションへ。ディズニーの歴史が凝縮された傑作。昔の作品については、当時のタッチがそのまま反映され、近年のキャラクターとの交わりの中で、異様な雰囲気を醸
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ウィッシュ(2023年製作の映画)

3.5

これまでも、これからも、星に願いを。

夢を叶えるディズニーの、100周年にピッタリのテーマ。主題が完全に「星に願いを」であり、まさに集大成であると言える。

ストーリー全体は、メディアによる情報の隠
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マッチ工場の少女(1990年製作の映画)

3.1

ある意味ホラー。

肝座り過ぎなマッチ工場勤務の女。労働三部作独特の空気感。

あの仕事は何なのだろう。ほとんど機械的な作業の中に、彼女の自我は介在し得ない。男を、愛を求めるも、それは達成されない。幸
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枯れ葉(2023年製作の映画)

3.6

ステレオタイプな恋愛観を持つ、旬の過ぎた男女の、不器用でどこか愛おしい、秋風漂うラブストーリー。


喜劇でも悲劇でもない、なんでもない恋模様が、今日も世界のどこかで繰り広げられている。ラジオから流れ
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コントラクト・キラー(1990年製作の映画)

2.9

失業し、死のうと思ったが死ねず、殺し屋を雇って死のうとするも、生きる希望を見いだしてしまい、殺し屋から逃げる男の話。

異様なまでにセリフと音楽を抑制した本作。
音楽がなく、沈黙が多いため、リズムが生
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レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ(1989年製作の映画)

3.6

実写版ミニオンズ。
バカバカしさと愛らしさの協奏曲。


始まった瞬間から、尖ったリーゼントと革靴が目に飛び込んでくる。ようこそ奇妙な世界へ、と言わんばかりの幕開け。もうこの時点で大好きな作品だと確信
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真夜中の虹(1988年製作の映画)

3.5

隠蔽の魔術師、カウリスマキ。


パラダイスの夕暮れと同様、タバコが映像の軸となる。また、子供と夫婦を分かつ扉も登場。そして、最初は必ず仕事の様子から。その時一切のセリフは排される。これらは、カウリス
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パラダイスの夕暮れ(1986年製作の映画)

3.8

タバコと男女。そしてゴミ。

皆、何かに飢えている。その何かを満たすためにタバコを吸う。タバコが彼らの心を落ち着かせ、観客に対しても安定的な地平を与える。

恋愛に不慣れで不器用な男。待つ女と踏み出せ
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レッド・ドラゴン(2002年製作の映画)

3.0

羊たちの沈黙の前日譚。狂人レクター爆誕。

同シリーズの他作品に比べると分かりやすい展開。レクターに協力を仰ぎ、犯人の心理を探り、犯人像を特定していくという、羊たちの沈黙と同じ流れ。

核心的な部分は
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ハンニバル(2001年製作の映画)

3.1

前半は意味不明、後半は爽快。

本作は完全にハンニバル・レクターが主人公、といった感じで、前作よりもレクターの存在感が強かった。

前半は、セリフベースで物語が進み、ワンショットを見逃すだけで理解が出
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市子(2023年製作の映画)

3.3

ある女。

市子が失踪するところから物語が始まり、徐々に市子の過去が明かされていく物語。市子の過去を知る者から徐々に市子とは何者なのかが明らかになっていく。足りないピースが徐々に埋め合わさっていき、悲
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プーと大人になった僕(2018年製作の映画)

3.6

大人になるって悲しいことなのかな。
きっと、過去に戻れないから、過去を想うんだろうね。大人になるのが悲しいのではなくて、子供時代を失うことが悲しいんだ。大人になって、童心を持つことはできても、子供心で
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夢のチョコレート工場(1971年製作の映画)

3.1

ウィリーウォンカの原型、此処にあり。

『チャーリーとチョコレート工場』に影響を与えまくった作品。登場人物も設定も基本的には同じ。チャリチョコは本作のリメイク版と認識しておけば良さそう。ティムバートン
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ウォンカとチョコレート工場のはじまり(2023年製作の映画)

3.1

多幸感満載なチョコレートミュージカル映画。

二項対置的な構図により度々逆境に追いやられるウォンカが、敵を打ち負かし、チョコレートで人々を幸せにするまでの話。良くも悪くも完全なる勧善懲悪。チョコレート
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チャーリーとチョコレート工場(2005年製作の映画)

4.1

我が青春。

久しぶりに観たら、あの時代が甦ってきた。チャーリーと同じ子供時代に、チョコレート工場を夢見て夢中になっていた自分。懐かしくて、温かい気持ちにさせられる。

世界観の作り込みが圧倒的なもの
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