イルーナ

グレムリンのイルーナのレビュー・感想・評価

グレムリン(1984年製作の映画)
3.6
80年代を代表するモンスターコメディ映画。
私も幼い頃テレビで見たことがあったので、懐かしく再鑑賞しました。
しかし私が記憶していた部分が一切出てこなかった。おまけに私が観たのは、もっとコメディ色が強い印象。
どうやら当時観たのは2の方だったようです。うーん記憶違い。

1.光、特に日光に当てると死ぬ。
2.水に濡らすと際限なく増える。
3.夜12時以降に食事させると狂暴化する。

「約束を守らないと大変なことになるぞ!」「ペットを安直な気持ちで飼うな!」という分かりやすいメッセージですが、この条件は絶妙ですよね。
一見守るの簡単そうに見えて、実際はちょっとした不注意で簡単に破られてしまうものばかりだから。
(厳密には3つ目はハメられたものですが)
元々はホラー映画として企画されたものですが、クリスマス映画になっただけあってムードは賑やかそのもの。
ギズモの愛くるしさは、かのスピルバーグもメロメロ。おかげで最後まで主役になったのだとか。
(スピルバーグの愛犬をモデルにしたらOKが通ったらしい)
テレビで放送されてる内容がその後の展開を暗示するという手法が多かったですが、これ昔の映画に詳しかったら楽しめたんだろうなぁ……
一家の戦闘力の高さには思わず笑ってしまいます。特にお母さんの無双っぷりwあまりに手際が良すぎてとても堅気とは思えないw
実際、グレムリンが死ぬシーンは子供向けにしては残酷すぎたので新たにPG13というレーティングが作られたほど。
しかし何といっても一番の笑いどころ?は、ガールフレンドの身の上話でしょう。
なぜクリスマスが嫌いになったか?それは、「サンタに扮した父親がプレゼントを持って煙突を通ろうとしたら首の骨を折って即死、しかも暖炉に火を入れたせいで焼けた状態で発見された」というもの。
哀しい話のはずなのに、死にざまがマヌケすぎるというw今で言う現場猫案件……というか全編にわたって現場猫案件ばかりですが。

しかし本作、国産のものは父の発明品のようにポンコツばかりで、外国産製品に押されているという描写がやたら強調されるのが、時代を感じさせます……
モグアイ(魔怪)を中国人から買い取ったというのも、近所の人が外国産製品を嫌っていたのもかなり暗示的。
貿易摩擦のことを考えると、当時のアメリカではそれだけアジア人が恐れられていたんだろうなぁ……というのが窺えます。
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