矢吹

ジャン=リュック・ゴダール/遺言 奇妙な戦争の矢吹のレビュー・感想・評価

4.0
カメラオブスクラ
暗闇の中で、黒猫を探すのは難しい、いなけりゃ尚更。

カルネ、デパルマとは一線を画す最新作。とは、
こうして名前でるの、めっちゃいいね。
メルヴィル、海の沈黙のような輝きの方面でももちろんいいし。

カメラは古い量子幻燈機にすぎない
プリニエ、の偽旅券、カルロッタ
文化を忘れるべき、敗者としての幸運を掴むのだ、鉄条網、ゲシュタポ、トロツキー
自分で選んだ悪夢に忠実たれ

トンデモジジイなりの
ずるい言葉もあったけど、彼が言うから仕方ない。
文脈全然わからんけどね。
そして、シアター1を出て、劇場内にある、この作品のでっかい広告に、結構しっかり引用された言葉が書いてて、まあこれはいいんだけど。遺言だとして、遺言なんてね、ばら撒けばいいわけだから、本人死んでるしバレないっしょ。遺言ですよ、立派な。
誰が言ってんだよ。

91歳の巨匠による
もう一度映画を作れるだろうか。
っていう言葉だけあれば、予告としては盛大に成立してる。

言語の絶え間ないメタモルフォーゼとメタファーを解放した姿を見たかった。
悔しい限り。もうそこまで来てたのに。
遺言としていただきます。

相変わらず、世界で1人の脳みそ整形外科医なんすけど、こいつ、ヤブ医者なんだよな。
グッバイ、ゴダール。また会いましょう。
愛されてくれてありがとう。

パンフ買います。
アワーミュージックもまだ見れてなくて、誠に遺憾なんですけど、それでまたダウンタイムを軽減するお薬にでもしますから。
矢吹

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