矢吹

ストップ・メイキング・センス 4Kレストアの矢吹のレビュー・感想・評価

4.2
噂の、ライブ映像ですけど、
4Kですしね。ちゃんとそこにいましたよ。
デビッドバーンさんは、
アメリカンユートピアでちゃんとみて、
その前に映画の、This must be the place で
会ったことあったんだけど。
メンバーの人をちゃんと見させてもろて。
ティナさん、絶好のヒロインじゃないか。

テープを持ってきた。って言って、
足元から、寄っていって、顔面どん。
デビッドバーン。
細い、怖い、眼球、狂気、サイコキラー。
絶対に人を楽しませようとはしてる。
そして、めっちゃ楽しい。
センキューのトーンの可愛さとか、
ずっと何も変わってねえんだこの人って微笑んだ。
本当に何もないステージに、むしろ後ろの機材とかゴタゴタしたものが置いてありすぎるのが丸見えの状態で、1人で始まって、
ライブがどんどん、完成していく過程。
ここから、すでに30年後のユートピアにつながっていたらしいし。
そして、一曲目の途中で、バーンがめっちゃこっち向いて、演奏してくれるシーンがあって、これはライブ映像ならではの良さだぜ、とも思ったけど、時間を超えてあの目で挑発された気もして、めっちゃ怖かったっす。
このくらい時代に4Kとかで映画館で上映されてるんだろうなって予感ぐらい、普通にしてる可能性もあるし、この人。
ティナ様が出てきて2曲目、クリスさんが出てきて3曲目、ハリスンさんが出てきて4曲目。
トーキングヘッズの4人と楽器だけのステージがまるで壮観。
これだけでもすごいのに、コーラスのパワフルお姉さん2人とスーパーパーカッションが出てきて、Slippery people 。
そこからサポートメンバーもどんどん出てきて、幕が閉じて、いつのまにか完璧が完成してる。Burning Down the House。
Life During Wartimeで走り回る。
劇的なシステムでここまで引っ張られて、どれもが何も不足はしていなくて。
個人的に知ってた、This must be the placeまでついにやってきて、寝る前の一個の電球に照らされて、ここまでくると、この曲が偉く甘くて幸せな歌だなって、ちょっと違和感も感じるのよ、すげえ良い歌だけど、人間本来の喜びじゃないかこれは、いいのかこれ。家なんか燃やしてくれよ。と思ってたら、
その次が、Once in a Lifetime。で、
今のこれが俺の家で、俺の妻で、このままで果たしていいのかこれ。
ってちゃんと最悪の自問自答をしてくれる。
あの電気は消えて、ちゃんと真っ暗だし、
目を瞑っても眠れない不愉快な夜と不安。みたいな。ちゃんとみんなにある感覚。
この心の動きこそが、たまらなくてですね。
システムじゃなくてまさに劇的。
戯曲ですよ、これは。
完全にデビットバーンの幅と凄さ。
そんで次の曲が、トムトムクラブ。
かのサイコキラーが眠ったっぽい後の、
夢見たいなパーティー。
先生のいない教室の軽やかさ。
ここでティナさんの天使のボーカル。
男じゃなくてよかったわって歌詞をちゃんと言ってくれるこのバランス。
戯曲じゃないですか。
んでそれが終わったかと思いきや、闇から現れる巨大な人影。恐怖のサイコキラーが夜中に戻ってきちゃうんです。ライブ映像にあんなスリリングあっていいのかよ。めっちゃよかったっす。
そこからバッチリのデカスーツで一気にトーキングヘッズが最後まで駆け抜ける。
ラストの曲で、やっと観客にしっかりカメラがフォーカスされて、それぞれの客が踊って踊って、子供も笑顔で、なんだこれは。
すごく面白い映画だった。

当時ライブ行ったし、いいやって人も、
まだ見る気ないやって人も、
予告オシャレなので、これだけでも、
見てなかったら見てよ。

踊り続ける。ストップメイキングセンス。
MCなし。ソニックブームでしょう。
アメリカンユートピアとは、その点では似て非なるのも、また素晴らしいです。

で、ずっとティナ様がダンスもファッションもめちゃサイコーでした。
リズム隊としての、眼差しも、優しさみたいな優しさですよねあれは。

天国は、確かに人それぞれあるか。
ちなみに煉獄がいまこの生きてる世界らしい。
カウボーイビバップで言ってた。
矢吹

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