カラー版視聴済。内容にはなるべく触れず映像面について。
カラー版を観た後のおかわり版としては最高でした！黒のゴジラが良く映えて昭和の世界が濃淡と陰影によって繊細に描かれていました。情報量が整理されて俳優さんの表情がくっきり見えるので、濃いめの演技もかなり見やすく感情移入が段違い。
ただ白黒にしてるだけじゃなくて、質感やカラーフィルターもシーンごとに変えてるような印象もあります。白黒なのにカラーフィルター…？と思われるかもしれませんが、色の抜き方によって白黒の濃さも変わってくるので、細かい描写ですが見え方が結構変わってきます。温かみのあるちょっと赤めな感じから完全に色を抜いたパキッとしたモノクロ、粒感のあるフィルム調までシーンに合わせて魅せ方を変えていたので楽しかったです。監督も言っていたように、写真のような淡さが効いていました。
よって圧倒的に昭和感のあるドラマパートと、クリアで凹凸が効いたゴジラパートとで差別化が出来ててテンションのスイッチも入りやすかった感じ。何よりサザエさんヘアーの白黒浜辺さんが圧倒的でした。神木くん含め俳優さん方の昭和馴染み感はすごく良かったのですが、「似合う？」の鏡越しの典子さんだけ完全に時代背景が昭和初期、小津安二郎あたりが白黒シネスコで浜辺美波を撮ってたら〜みたいな画になる笑 雪風艦長の堀田さんなどあまりにモノクロが映える演者さんが多くて見応えがありました。
CGはどう見えたかというと、よりリアルで実物感特撮感が増した印象です。ゴジラの生物らしいプニっとゴツッと感が増し増し。銀座のビル群も人から見ると建築物だけど、ゴジラから見るとミニチュアの様。実物感が増すのは本当にCGが上手い証拠かも。
『シン・ゴジラ:オルソ』も以前観たけど、楽しみ方は全然違いました。あちらは統一感のある色の抜き方で光のコントラストと構図がバチっと効いた感じだったので。どちらも円盤化してください。シンクロ率昭和感についてはマイナスカラーの方が良かった感じです。
映画冒頭とエンドロールに追加演出あり
