ミャンマーには以前住んでいたこともあり、本作は知人も支援しているので絶対見たいと思っていた
5月の連休の中日、しかもこの題材でどのくらい見にきてくれるのかなと思ったが意外に客席は埋まっていてホッとした
ミャンマーでは現地の映画を何本か見たことがある。話は単純だが女優さんが美しかった。日本でいうと昭和の名女優って感じ。クーデター前の民主政権時代ではあったが上映前に観客全員起立しての国歌斉唱がありスクリーンに歌詞が出てきたのにはびっくりした。
民主政権時代とはいえ、ナショナリズムの強化というモードは見られたのだった、そして軍事クーデター。
日本では最近ニュースにもならなくなり忘れられているが事態は一向に改善していないのだ。映画監督コ・パウは世界に現状を知ってもらいたいと願ったのであろう。
しかしながら正直いうと本作には映画というメディアの難しさを感じてしまった。現実は本当に悲惨であり、切実なものなのだが編集の雑さと音楽のミスマッチでそれが伝わってこない。なにかふんわりとしたのどかさすら感じてしまう。僕はミャンマー人の友達もいるし一般の日本人よりは知識はあるがそれでもこの映画からは現状が伝わってこなかった。
悲劇を悲劇として伝えることについては、技術も必要なのだということがわかった。
映画って難しいですね