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深骨
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目次

深骨の作品紹介

深骨のあらすじ

夏休みの高校、そこに一人ぼっちの女生徒がいる。 そんな女生徒が出会ったのは校庭の隅でコウモリの死骸を煮る生物教師だった。 二人は一緒にネズミの骨格標本を作ることになる。そして女生徒は骨を愛でる意味を知り、生物教師は女生徒がなぜ一人ぼっちなのかを知る。 人の気持ちに気づけない生物教師には奇妙な重力があり、いつしかさまよえる小惑星がその引力圏に惹かれてゆくように、女たちが集まってくる。骨を煮て、骨を組み立てる。誰もいないプールから、午後の理科実験室、そして太平洋を望む浜辺へ。さまよえる小惑星たちの、ひと夏の軌跡。 肉が燃え、骨になり、想いが残る。

深骨の監督

節田朋一郎

原題
Deep Bones
製作年
2023年
製作国・地域
日本
上映時間
30分
ジャンル
ドラマ青春ショートフィルム・短編

『深骨』に投稿された感想・評価

独特な雰囲気。
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銀幕短評(#782)

「深骨」
2023年、日本。25分。

総合評価 72点。

浅いほねと 深い骨とがあるでしょう? でもわたしなら なるべくまん中がいいな。

= = =

(久しぶりの おまけ)

「敬語について」

あの男性高校教師は敬語を使うでしょう、いつも。同僚教師に対しても女生徒に対しても。つまり もうすこし打ち解けていいひとに対しても、いわゆる目下のひとに対しても。わたしも同じスタイルで、日常的に敬語を だれに対しても使います。

敬語にもいろいろなレベル(強弱)のいい回しが、日本語にも たとえば英語にもあって、その場の状況に応じて使いわけるのですが、中レベルの敬語を日ごろ わたしは心がけて使いますね。まん中の骨を好むように。

多くのひとは目下の(と思われる)ひとに対して、敬語を使わない。ぞんざい とまではいわないまでも、まあタメ口(いわゆるフレンドリーな口語)をよく使う。対してわたしは、なにか失敗して落とし穴におちないように タメ口を避ける。臆病(おくびょう)に 用心して。たとえば、コーヒー屋さんで なかよくなった 高校生のおとこの子に対してであっても、敬語で話す。だって高校生のかれのたましいのほうが わたしより清らかなことは、よくあることでしょう。年長者が年少者よりも偉いわけではないでしょう。女がおとこよりも偉いわけでもないでしょう。事務所の後輩(いわゆる部下)にだって、もちろん敬語で接します。

ふたつ目の理由はね、これは邪(よこしま)な理由かもしれませんが、わたしは目立ちたいのです。そのひとのこころのなかで。ああ あのひとはていねいなひとだなあ、大学生のぼく(わたし)にだって、敬語をつかってくれる。変わったひとだなあと。つまり、かのじょ彼のもつ人間関係のなかで、わたしの立ち位置を一歩目立つように仕向けたい。ね、よこしまでしょう?

これに類するところで気をつけているのは、おんなの子の名前を ほかのひとが呼ばない名で呼ぶことにこだわる。たとえば、「さわぶち たかこ」というのが 大学生の彼女の名前だとして、よくあるのは、タカコとかターコとかターチャンとかに、なるでしょう、みんなのグループの中での呼び名は。いわば共通の符牒(ふちょう)として。

でも、わたしには敬語をつかう厳格なルールがあるので(むろんそれは 周りの皆に周知です)、彼女を最初のうちは、サワブチサンとよびます(最初からタカコサンと呼び始めるばあいもありますが、それはちょっと馴れ馴れしい感じがする)。でもしばらくしてね、機会ができたときに 彼女にそれとなく訊くのですよ。あなた(わたしは基本的に相手のことを「あなた」という代名詞で呼びます)の呼び名をどう呼べばいいですか?と。すると たいていのひとは こう答えます。タカコ(呼び捨て)でもターコでもなんでもいいですよ、と。でも わたしは もう一歩踏み込んで こう尋ねます。ほかによく呼ばれるあだ名はありますか。彼女はこう答えます。そうですね、ブッチとかブッチーとかは 高校のときに よく呼ばれていましたね。じゃあ ブッチサンと呼んでもいいかな? もちろん。そう呼んでください。と 彼女は答える。

それから以後は、彼女の呼び名は わたしのなかでは(みなの前でも)“ ブッチさん ”です。わたしの特別な(それでも、みなにも通じる)あだ名ができました。さん、がつくからていねいだし。

繰り返しますが、キホン敬語とかキホン みなが使うあだ名を使わない のは、そのひとに対して、わたしという個性のない人間を、あたかも個性の光る いっしゅ特別のひとだと、差別化を図るための 手っ取り早い手管(てくだ)であると考えるからなんですよ。ふたつ目の理由としては。

グループのなかの 若いおとこの子が 最近こっそり わたしに いいました。ひろゆきさん(わたし 本名)の使う彼女の あだ名(つまり、ブッチさん)、そう呼べるの すてきだなあと うらやましく思うんですけど なかなかマネできないんですよね、ハードル高くて、と。へえー、そんなの 簡単にまねすればいいのにー。ハードルなんか気にしなくていいよー。と わたしはタメ口で答えます。こういうときにはね。

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