レオピン

メイン・テーマのレオピンのレビュー・感想・評価

メイン・テーマ(1984年製作の映画)
3.3
84年公開。併映は『愛情物語』
角川なんだかなー映画の中でも筆頭だなこれは。

森田芳光の稚気というか遊び心というか、簡単にいうとふざけすぎ笑
アイドル映画だけど所々監督のカオティックな暴力性というか野望も顔を覗かせ、まったく成功していないが唯一無二の映画となっている。誰もこうは撮れないス。

モーテル前の渋滞シーンのハチャメチャ感、あそこなんだか多幸感に包まれる。『ラ・ラ・ランド』より30年早いですぜ。ラストの万座ビーチホテルのいっぱいのバルーンもそう。もうね一緒に飛んでいきたいよ。

結果として薬師丸ひろ子というスーパーアイドル映画の中ではかなり魅力的な姿が切り取られていたのでは。あの水着、悪くない派です。
まだポケベルも移動電話すらもない時代、パーソナル無線で連絡を取り合う真っ黒の若者たちも実に爽やかでした。

ひろ子は20歳、宏伸19歳。ついでに桃井は33歳か。
あの足のほっそい野村宏伸。前に出て行かない感じが好き。邦画じゃ珍しい。逸話もすごい。そらオーディション受かる。きっと応募者の中で誰よりも興味がなかったんだろうな。

楽曲は文句ナシ。角川映画は本編よりも予告編が百倍いいのよ。だから別にPVだってこれでいいのだ。

松本隆の詞 20年も生きてきたのにね
この時代のアイドルにとっちゃ20歳はもう卒業。そろそろ角川を、女優をやめたい気持ちがMAXに高まっていた頃なんだろうなー。
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