東ちづるさん率いるマイノリティーパフォーマー集団「まぜこぜ一座」によりるコメディサスペンス映画。

これはなかなか見たことのない作品でした。映画なんだけど、舞台の延長のような空気感。それもそのはず、物語は「まぜこぜ一座」が舞台「歌雪姫と七人のこびとーず」の終演後に起こる。

基本、殺人事件を解決するミステリーなんだけど、登場人物が、LGBTQ、小人、ドラァグクイーン、聾者、ダウン症、盲者など「まぜこぜ一座」のマイノリティーの面々が、本人役で演じるのだ。

舞台終演後に座長の「東ちづる」が楽屋で何者かに殺される。犯人は「まぜこぜ一座」の中にいる？いったい誰が？

ミステリー部分はアガサ・クリスティ的で、コメディ要素もあり楽しく見られるが、秀逸なのは、その中に様々な問題提起を含むワードが挿入されてくるところ。

何でもかんでも「多数決」で決めるのは嫌だ！マイノリティの意見は多数決の前で消されてしまう。少数意見を尊重するのが本当の民主主義だ、とか、「同性婚」の問題とか。

一旦、インクルーシブの方向に向かっていた世界は、今、極右の台頭で再び「差別」と「排除」の方向に向かいつつある。

そんな世界の中で、東ちづるは、マイノリティが誰も排除しない・されない「まぜこぜの社会」を目指す。

確かに、昨今、聾者が主人公のロマンス映画や、LGBTQを扱った恋愛映画などはよくあるが、どれもそのマイノリティを主人公にしたものばかりで、東の言う「マイノリティが普通にそこにいる」形での使われ方はあまり見ない。

小人に関しては、昔は道化のような使われ方が多かったが、『ゲーム・オブ・スローンズ』のピーター・ディンクレイジのように確かな演技力でブレイクした俳優もいる。

日本でも、彼のように、確かな実力のあるアーティストは身体的な特性とは関係なしに、舞台や映画に登場してきてほしいものだし、それが東の願いであろう。

ドラァグクイーン「ドリアン・ロロブリジーダ」の名探偵、カッコよかった。

「まぜこぜ一座」というマイノリティパフォーマンス集団があるのを知った。
その劇終演後に起こった殺人事件の犯人を探すミステリー作品だと思って見にきたのだが…
肝心な所で寝てしまい犯人がわからない。

パンフレットをもらった。

障害を抱える人や、人種や性的指向など、社会的に少数派である人々が主役の映画。

垣根をなくすというのは常々考えることだけど、それを実践している東ちづるさんはほんとすごいと思う。

出演しているのは、そのようなマイノリティの方が多く、楽しく拝見したと同時にいろいろ考えさせられる。
彼らの活躍の方法などを考えると、やっぱり色眼鏡で見られることが多く、作品内で言っていた、さりげなくドラマなどに組み込ませていくことはとてもよいと思った。

ドリアンさん好き〜！