だい

他人の家のだいのネタバレレビュー・内容・結末

他人の家(1949年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

最後の加速度やべぇぇぇ!!!!


60分間くらいずっと徐行運転のメロドラマ進行からの~、
少しずつスピード上げてって、
最後の10分くらいで一気にアクセルベタ踏み!!!!

みたいなテンポコントロールが天才。

最初の60分間で脱落しなかった人だけが楽しめる愉悦ぞ。


冒頭で宣言した「7年間分の復讐」、
マックスが兄弟へ復讐するぜヒャッハー!

でずっと展開してたのに、

実は家族を壊した亡き父親への復讐でした!!

っていうアンジャッシュ的展開が明かされ、
その瞬間に入れ替わる兄弟の立場!!!!

ドーパミン出過ぎ~~~~!!!


父を最も否定していたはずのジョーが、
実は最も父の性格を受け継いでいた。
とか、

あの最後のシーンの4兄弟の相剋。

あの全力フィニッシュブローのために、
100分もジャブ打ち続けてきた演出尋常じゃない。



そして。
スーザン・ヘイワード演じるアイリーン。
絶妙な悪女っぷりを発揮していて、
ファム・ファタールっぽいファム・ファタールやなぁ。
とか思ってたら。

終盤で、
実はファム・ファタールじゃないぜこれ!!!!

ってなるのもスピード感に寄与しております。

「私はジャングルなんかに住んでないの」
芯の強い女性は素敵です。
ぼくとは絶対に揉めるけど。


でもストーリー以上に。
当時のイタリア移民へのステレオタイプ感、
たぶんマンキーウィッツがわざとやってると思うんだけど、
そういうイメージでイタリア人を見てたんだなって。

同朋向けの銀行まである内向きのコミュニティ。
毎日のようにパスタ。
ボクシング。

4兄弟でボクシングといえば、
ヴィスコンティ監督の「若者のすべて」だけど、
実は他人の家のほうが先です。

あとサウナも、
前に何かのノワールでイタリア系マフィアが行ってたシーンあったけど、
当時ブームだったのかしら?



なおイタリア人役似合いすぎのエドG!
何でもできるなこの人は。
だい

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