紛争下のアブハジアで自給自足をして暮らす、
難民の祖父と孫娘を描いた作品。
正確には、
祖父と孫娘ではなく、
2人が暮らすあの中洲がテーマなんだけども。
どちらが敵とか、
どちらが味方とか、
そういう気持ちを持たない2人。
国籍とか、民族とか、そういうことではなく、
自分たちの安全、生活。
それを脅かす者が敵。
土地が誰のものか。
どの民族のものか。
そんなんで戦争は起こって。
でも土地なんて、
自然の力で無くなったり。
そしてまた無人の荒れ地が残ったり。
人間が何をするかなんて、
地球の時間軸で見ればちっぽけなのだ。
同じアブハジア紛争を描いた映画としては、
「みかんの丘」が良すぎたせいで、
こっちは少し物足りなさは、ある。
3者の立場から紛争を見つめるみかんと、
自然の時間軸で紛争を見つめるとうもろこし。
どっちが好きかは人それぞれだけれど、
やっぱりぼくは、
ぼくの生に意味を見出したいから、みかんのほうに共感するのだ。