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裸の銃を持つ男PART33 1/3 最後の侮辱のmaverickのレビュー・感想・評価

3.8
1994年に製作された、レスリー・ニールセン主演のコメディ映画『裸の銃を持つ男』の3作目。本作がシリーズ最終章。


1作目、2作目をだいぶ昔に観て、今回ようやくの完遂。今観ても結構笑えて、それなりに楽しめた。本シリーズに加え、『オースティン・パワーズ』シリーズや、『絶叫計画』シリーズ、『ホット・ショット』シリーズなど、その手のくだらないお馬鹿コメディ映画を昔は好んでよく観ていたものだった。内容は中学生男子が考えつくようなレベルのギャグ。だがそれが良い。これを大人が楽しんで作っているのが伝わってくる。なんとお馬鹿なのだろう。俳優も真面目に馬鹿をやっていて最高だ。本作を観ると、お馬鹿だった子供の頃を思い出す。ぎすぎすして暗いニュースが溢れている今の時代にこそ、こういう作品が必要なのかもしれない。

レスリー・ニールセンといえば、自分はこの作品のイメージしかない。彼の渋みが光る、フランク・ドレビン警部補が大好きだ。シリーズを通してのヒロインを演じるのは、エルビス・プレスリーの元妻であるプリシラ・プレスリー。『エルヴィス』を観た後だと、ちょっと印象も変わる。二人とも真面目にお馬鹿を演じていて、そのギャップが最高だ。

冒頭の『アンタッチャブル』のパロディで掴みはOK。至る所に笑いが散りばめられていて目が離せない。アカデミー賞授賞式のパロディも最高だった。低俗な笑いも多いのだけど、そのくだらなさで思わず笑ってしまう。意外なのは、エロに関しては割と健全。そういうネタは多いのだが、これも中学生が思いつくようなレベルでしかなく、女性の裸が登場することもない。むしろ普通の映画よりも健全な作品なのかもしれないな。


O・J・シンプソンがレギュラーキャラだったりして時代を感じる。主演のレスリー・ニールセンも2010年に死去。リブート作品が企画されており、主演はリーアム・ニーソンらしいがどうなんだろうか。イメージがだいぶ違うし、難しい気もするなぁ。このノリは、あの時代だから出せたもの。古き良き愛すべきお馬鹿映画として、本シリーズは殿堂入りである。
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