ひでやん

男と女のひでやんのレビュー・感想・評価

男と女(1966年製作の映画)
3.8
夫と死別したアンヌと、自殺によって妻を亡くしたジャン=ルイのラブストーリー。

寄宿舎に預けた子供を訪れた帰り道、最終の汽車に乗れなかったアンヌを車で送ることになったジャン。スタントの事故で亡くなった夫についていかに愛していたかを語るアンヌ。事故が絶えないレースでいつも心配して精神を病み自殺した妻のことを話すジャン。

やがて二人は惹かれ合う。そんな二人が愛し合ってハッピーエンドという映画なら、薄っぺらくなってただろう。

夫を忘れられないアンヌにギクシャクしたまま別れ、ジャンは車でアンヌは汽車に乗る、その二人の時間がこの映画の良い所。お互いに想う時間があり、ジャンにはまだチャンスがある。

直通の汽車なら、そのまま二人は別れてエンドロールだけど、それじゃ、アンヌは前に進めないままだからダメだね。乗り換えの駅というラストチャンスがあるから良い。

この映画を今リメイクして、ラインで「別れたくない」なんて送ったら、映画の良さ台無しだろうな。

ジャンは、妻が自殺したのにレーサー続けんなよと思う。もしも、またレースで事故ったら、スタントの事故で夫を亡くしたアンヌをまた悲しませるぞ!

観終わったあと、ダバダバダーがしばらく頭ん中でリピートした…。
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