ノッチ

ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘のノッチのレビュー・感想・評価

2.0
南海の島に漂着した4人の若者は、核爆弾を秘密裏に造る“赤い竹”という秘密組織の存在を知ることに。

4人は“赤い竹”の野望を阻止するべく、島に眠っていたゴジラを蘇らせる。

ゴジラ、エビラ、モスラの3大怪獣が共演する、人気シリーズ7作目。

南海の島で国家転覆を狙う悪い組織がいて、ドタバタ大騒動な話。 

シリーズ初期を支えた主要スタッフがだいぶ入れ替わり、平均年齢が一気に若返っただけに、それまでと比べて格段にテンポが軽くなった作品。 

また、この作品は元々はキングコングを主役にした『ロビンソンクールーの大冒険 キングコング対エビラ』の企画を、キングコングから主役をゴジラに変えて制作された経由なため、ゴジラがキングコングの様に陽気で女性を助ける等、一部に名残が残っています。

主要出演者が前作と変わらないのに、役柄設定が180゚変わったのは、前作との違いを明確化する為か。 

一番驚いたのは水野久美。

前作で不適な笑みを浮かべつつ悲哀な恋愛をした派手なX星人から一転した、健気なインファント島民で、めっちゃ美しい。

また、今回はいつになく人間サイドを描いているが、正直主役4人には個性も魅力もない。

おまけに南の島で悪の組織と戦う理由もない。

インファント島の美女と恋仲になれば、少しは盛り上がっただろうけど。 

そもそも怪獣映画というよりは、人間が主役の冒険アクション物語に怪獣も出てきますよ・・・という映画です。

そして新怪獣エビラ。

宇宙怪獣キングギドラの次が海老って…。

肝心のゴジラやエビラ、モスラなどの怪獣たちの戦いもだいぶ緩くなっていて、ゴジラとエビラが岩でキャッチボールしたり、ゴジラが美女にメロメロになったり、『若大将』みたく鼻をすすったりで、なかなかの緩さで微妙な気持ちになる特撮パートでした。 

モスラは5分ぐらいしか動いてないし。

『ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘』の表題に、新怪獣エビラが登場し、3大怪獣が広々とした南海でバトルを繰り広げる・・・と期待すると、肩透かしを食わされます。

あと、何気にもう1匹、レッチ島に生息する巨大な鳥怪獣・大コンドルも出てくる。
 
休憩中だったゴジラに背後から突如襲い掛かる……が、ラドンなどと比べるとその実力は雲泥の差なので、結果は言わずもがな。
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