突如出現した怪獣ネオパンドンとウルトラセブンは激しい戦いを繰り広げていた。
しかし突然、ネオパンドンは謎の種子を山林に放つとそのまま姿を消してしまい・・・・。

ウルトラセブンと侵略者との戦いを描いた平成ウルトラセブンシリーズ最終章の一作。
今作では人間こそが侵略者なのではないかというテーマにかなり強く触れられていて、正義の味方であるはずのウルトラ警備隊の隊員が完全に悪のように描かれている描写もありなかなか考えさせられる内容になっていた。
また子役時代の志田未来が数分程度ではあるが出演しており彼女のファンも見ておきたい作品なのではないかと感じた。
全体的に非常に考えさせられる内容の作品であった。

ウルトラセブンTVSPの作品登録がなかったのでここに書き残しておく。

⭐︎3.2

TV放映としては『ウルトラマン80』以来の作品。『ティガ』前、ウルトラシリーズ冬の時代に制作された本作は、当時の通商産業省・資源エネルギー庁との行政タイアップ作。その割に低予算だったらしい。


行政協力があったからできた作品なので配慮は仕方ないとは言え、その皺寄せによってなのか描写、脚本共に雑な印象。（特にEP1）

過去作品映像フッテージを挿し込むことで即席的に感動したところはあったものの、肝心のセブンとフルハシ、アンヌとのやり取りが表面的に感じられたのがあまりに勿体ない。
特にアンヌに関しては、やるのであればもっと丁寧に大事に描写するべきだし、ファンサービス的扱いならそもそも持ち込まない方がいいと思った。

他の諸要素が微妙でも、そこのところでキチンと演出できていたらかなり違った感想になったはず。


EP1登場怪獣のエレキングも、なぜか主に手から炭ガス出す攻撃を使用する設定なのがめちゃくちゃ謎。
人気怪獣の筈なのにダサ武器装備させられている上に映像的な面白みもなくて嫌だった。
それならせめて、電撃か炎をメイン武器にしてガス攻撃はサブ扱いで良かったと思う。

あと、巨大特撮部分で等倍速で戦闘させてるシーンは、ビデオ画質も相まって見栄えがよくない。