KSat

乱のKSatのレビュー・感想・評価

(1985年製作の映画)
3.9
力作。

傑作・名作というには画も音もあまりにも荒削りでもはやヘルツォークのようだし、物語もイマイチ頭に入ってこない。いつもの黒澤映画同様、相変わらず大事なところで神や仏云々と説明台詞を吐くのも気に入らない。

しかし、仲代達矢が全身で表した一世一代の狂気、炎上・落城場面の凄まじさは筆舌し難い。それを観るだけで充分だ。

武満徹の音楽やワダ・エミの衣装、ピーターの演技なんかは初めこそ違和感あるけど、段々、妙に癖になる。

あと、〆を飾る(後の)野村萬斎の立姿は、本当に美しい。
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