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GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊の10000lyfhのレビュー・感想・評価

GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊(1995年製作の映画)
3.5
人間の脳と義体を持つ草薙素子少佐と、AI またはネットワーク上で生まれた意識体「人形使い」が融合し、新しい人格が誕生する話。まだ人々が、インターネットに対し未知ゆえの畏怖を抱いていたネット黎明期の 1990年代にしか生まれようのなかった作品で、いま観るとノスタルジーも強く感じるクラシック。生命や人間に関する科学的/哲学的考察など、抽象度の高いテーマが落とし込まれ作品に深みを与えているが、それらが「種の保存のための多様性」「子孫を残すことと死」といった人物のセリフによって説明的に語られるにとどまるのは、映像作品の限界で仕方なしか。アニメは霞がかったような淡さ、顔面パーツの静止などが独特で、90年代でもいい意味で古さ、ノスタルジーを醸成していた思われる。香港がモデルと思われる、ブレードランナー以降お約束のアジア的な猥雑な背景は、当時でもクリシェ「もう飽きた」と受容されたかと。川井憲次作曲の、和風子供コーラスをフィーチャーしたワールドミュージック調のテーマ曲は好き
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