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グエムル -漢江の怪物-のkazuのレビュー・感想・評価

グエムル -漢江の怪物-(2006年製作の映画)
4.5
パラサイト公開記念としてだろうけど、衛星放送でやっていたので久しぶりに鑑賞。

もう…

やっぱり面白い笑


以前に鑑賞したときは
韓国映画でCG使って怪物モノ…ってところに引っ張られて、

でも結果面白かったなぁって印象だったものが、

ポン・ジュノという監督の作家性、
韓国映画全体の熱量、
そういうものを踏まえて観てみれば

怪物は確かに出てくるものの

なるほどしっかりと家族愛の描かれた
エンタメ作品だということがよくわかる。

ほどよく反米のエッセンスなんかも交えていたり、タイトルからしてよくあるハラハラドキドキモンスター映画と思わせるわけだが、

そんなものはあくまでも映画のいちファクターに過ぎず、

確信犯的に「家族の絆」を描いていて、それがしっかりと伝わるのである。

例えば「レオン」という大ヒット映画になぞらえれば、

初回に公開された作品は、いろんなものが削ぎ落とされ、
だけど「アクション映画」としてはそれでも十分面白かった。

しかし、そののち公開されたディレクターズカット版は、レオンとマチルダの関係性によりスポットを当て、
結果的にアクションよりも「愛の物語」という意味合いが強く感じられた。


いきなり現れた怪物に娘を奪われ、国も軍隊も怪物の確保に手を焼いているなか、なぜかその家族が一丸となって怪物に立ち向かう笑

リアリティに着目し過ぎると
「んなバカな!?」

って展開もあるし、

観るものによっては「雑」ととられる節もあるだろう。

だけど、ブレることなく、
家族の絆を伝えたいんだ

ということがビンビンに感じられるから、そんな細かいことも結果として気にならないわけである。笑

なぜ気にならないのか?

それは、

とにかく登場人物一人一人をきめ細かく描ききっているからなのだろうと、

改めて韓国映画の良さを再認識するとともに、なんだかんだ言っても日本映画が好きな俺は、ちょっぴり羨ましかったりもするわけである笑
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