ほーりー

プラトーンのほーりーのレビュー・感想・評価

プラトーン(1986年製作の映画)
3.4
ベトナム戦争の悲惨さを描いた作品は、この作品以前にも「ディア・ハンター」や「地獄の黙示録」とかあるけど、作り手が実際にベトナム戦争に従軍した経験があるのは、オリバー・ストーンが初めてだったように思う。

それ故、劇中の描写にリアリティーを感じさせられるのだろう。あの有名なウィレム・デフォーが天を仰ぐ場面はちょっと何か感動的なシーンを描こうという意図があるように見えて、個人的にはあんまり好きじゃ無かった。

本当の敵は自分自身である。

極限状態において段々と人間らしい心を失う兵士たち…虐殺、強姦、放火も平気でやってしまうような畜生に成り下がらないように、必死で自分自身と戦う主人公のマーティン・シーン(実生活は見事に人間性失ってるけど)。

面白いなと思ったのは、麻薬でラリっているウィレム・デフォーの方が、鬼軍曹トム・ベレンジャーよりはるかに良心的な人物であるという点。意外だけど実際の戦場もこういう感じだったのかも。

オリバー・ストーンは、本当は主役をジョニー・デップにしたかったらしく、まだ無名の自分じゃ主役は無理ですとジョニー自身が辞退したという。
それでもストーンは「この男は将来、大スターになるであろう」という直感があり、端役でもいいから起用したとのエピソードがある。

確かに、ちょっとしかジョニー出てないんだけど、やっぱり光ってンだよね。あとフォレスト・ウィテカーも。
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