昔観たはずだけど、凄惨なシーンが多く、ちゃんと観たのは初めて。
殺戮シーンは多くても、それ以上にマフィアのファミリーを維持するための人間関係が濃厚に描かれていて見応えがあり、堅気だった三男のアルパチーノがファミリーのドンにふさわしく変わっていく様子は別人のようで、アルパチーノの演技力に感嘆しました。
1945年～1955年の間、ニューヨークのリトルイタリー、シチリア島、ラスベガスと活動の場を変えていますが、WW2で敵国アメリカではなくアメリカ人としてアメリカ社会に溶け込むこと等イタリア移民の置かれた立場も垣間見られました。
非常に重厚な作品でアルパチーノ以外のキャストも丁寧に人物像が描かれ、マフィアのファミリーの芯となる男同士の信頼関係の築き方が見事でした。男は気を抜いてはいけない、約束は破らない、恩は決して忘れない、いつか必ず返して報いる等々。こう考えるとマフィアの掟をきちんと守ることは優秀なビジネスマンでもあるのだなと思いました。
あの有名な曲がいつ流れるかと思ったら、シチリア島で流れるんですね。情景にぴったりでした。
